雑記:オカリナと100円。

電車の中でおばあさんに「この楽譜、ドレミを書いてくれない?」と頼まれたことがある。当時高校生であった私は管弦楽部に所属していたこともあり、二つ返事で手伝った。鉛筆を渡され、ドレミをひとつづつ書いていく。そしてそれが終わると「ありがとう、オカリナ教室で使うの。助かったわ」私は「あ、どうも」ぐらいの反応できなかったと思う。おばあさんは「あなたぐらいの歳からオカリナを練習していけば、プロになれるわよ」と言われたことを覚えている。そしてお礼にと100玉を小さな小銭入れから差し出したので、何度も断ったが結局頂いた。
当時セカンドバイオリン担当だった私は全く使い物にならなかった。比較的マイナーの世界で興味あることを続けてみるのも悪くないのかもしれないと思った。決して甘くはないだろうが。わたしのオカリナとは何だろうか。